インドネシア政府は総合投資・政策計画(CIPP)草案を発表した。この草案には、2050年までのインドネシアの脱炭素化構想が示されており、今世紀半ばまでに炭素排出量ネットゼロを達成し、PV設備容量を264.6GWに拡大するなどの目標が盛り込まれている。これは、インドネシアが「公正なエネルギー移行パートナーシップ(JETP)」の目標達成に向けた努力である。
昨年、インドネシア政府は、同国で開催されたG20サミットでJETPへの参加に同意し、脱炭素化目標を達成するための200億ドルの支援金を獲得した。JETPは、2030年までに再生可能エネルギー発電率を44%に上げることを含み、インドネシアの将来のエネルギーミックスに関してさまざまな提案をしている。今回のCIPP草案は、それらの目標を達成するためのインドネシア政府初の政策的試みである。
草案の中で最も目を引くのは、インドネシアの太陽光発電へのコミットメントである。インドネシアの発電設備導入容量と発電量のうち、太陽光発電が他のエネルギー源よりも多く占めることになるだろうと予想されている。インドネシア政府は、2030年までに29.3GW、2050年までに264.6GWの太陽光発電設備を導入することを目標としており、それが実現すれば、インドネシアの電力設備総容量(518.8GW)の半分以上を占めることになる。この計画は、インドネシアの太陽光発電の巨大なポテンシャルに基づくものである。インドネシア政府は、同国の日照量に基づき、導入可能なPV設備容量は3.3TWに達すると予測している。これは再生可能エネルギーの中で最も高くなっている。そして洋上風力発電は94.2GWで第2位となっている。同報告書はインドネシアにおける浮体式太陽光発電の潜在力についても楽観的である。政府は、浮体式太陽光発電部門だけでも28.4GWの発電容量があると見積もっている。
インドネシア政府は、PV発電量が2030年代半ばには天然ガス発電を、2040年代初頭には石炭発電を、そして2045年には他のすべてのエネルギー源を上回ると予想している。PV発電の成長率は、風力発電など他の再生可能エネルギーよりも安定すると予想されている。
インドネシア政府の計画が実現すれば、インドネシアは再生可能エネルギーに大きく依存するエネルギーミックスに移行するだろう。報告書によれば、2040年までにほぼすべての新規発電量は再生可能エネルギーによるものとなり、太陽光などの再生可能エネルギー発電は新規発電容量の45%を占めることになるという。
これらの計画を実現させるには多額の投資が必要である。インドネシア政府は、これらのエネルギー源を十分に利用するため、地熱発電と太陽光発電への合計投資額が2040年までに550億ドルを超えると予測している。同時に、送配電網への投資も500億ドルに達すると予想されている。
(文・編集 小山紅葉)



