19 C
Tokyo
月曜日, 6月 15, 2026
spot_img

日本大手会社清水建設、再生可能エネルギーへの挑戦

 

 東京オリンピックにおいて、ダンボールベッドが選手村に提供されていることなど物議を醸す取り組みもあったが、日本はグリーンな価値観を世界に向けて発信することを意図していると言った。日本で初めて水素燃料をエネルギー源として全面的に利用した選手村の建設に見られるように、日本の建設業界では、建築物におけるグリーンなアイデアの実現に向けた検討がすでに行われている。

 

 清水建設は217年の歴史を持つ日本の大手建設会社である。清水建設は、日本の建設会社のトップ5に入る企業として、再生可能エネルギーの利用を発展させることに着手した。

 

01

新たな環境目標に向けた清水建設のビジョン

 

 清水建設は今年6月末、持続可能な社会の実現に向けたグループの新たな環境ビジョン「SHIMZ Beyond Zero 2050」を策定したと発表した。

 

 この環境ビジョンでは、同社グループが目指す持続可能な社会を「脱炭素社会」「資源循環社会」「自然共生社会」と定め、2050年までにCO2排出ゼロを目指すなどの方針を掲げている。

 

新たな環境目標に向けた清水建設のビジョン

1、脱炭素社会の実現

1自社の作業所・オフィスからのCO2排出ゼロを目指す。

2原材料から設計施工建物の運用エネルギーに至るサプライチェーン全体で脱炭素化への貢献を目指す。

3)技術革新への不断の取り組みや再生可能エネルギーを利用した電力創出などを通じて社会の脱炭素化を牽引していく。

 

2、資源循環社会の実現

1建設廃棄物・オフィス廃棄物など自社事業による廃棄物の最終処分量ゼロを目指す。

2)建設資材の再生材料化など施設のライフサイクルにわたる資源循環に取り組む。

 

3、自然共生社会の実現

1自然環境に負の影響を与えない建設手法を追求する。

2)人と自然との持続可能な共生を目指すグリーンインフラの思想に則り、地域の景観と生物多様性を活かした多機能かつ豊かな環境を次世代に残していく。

 なお同社は、今回の2050年のCO2排出ゼロ」目標の設定に伴い、現行のCO2排出削減目標であった「自社活動によるCO2排出量と設計施工建物の運用時CO2排出量の2050年削減」するという目標を、「1990年度比マイナス80%からマイナス100%(ゼロ)」に改訂した。

 同社グループは新たな環境ビジョンのもと、脱炭素社会、資源循環社会、自然共生社会の実現に向けた取り組みを加速し、SDGsが目指す持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

""""
 
""""
出典:清水建設

02

新たな環境目標に向けた清水建設のビジョン

 

 前述の通り、清水建設は企業環境ビジョンで「2050年までに自社活動によるCO2排出量と設計施工建物の運用時CO2排出量を実質的にゼロにする」という目標がある。清水建設はどのようにしてこの目標を達成しようとしているのであろうか。

 

 清水建設は今年7月下旬から、本社ビルで使用する商用電力を、東京電力エナジーパートナーが提供する水力発電由来のグリーン電力に切り替えた。同ビルでは現在、外壁面に設置した太陽光発電パネルで年間84.7MWhの電力を創出し、昼間の照明電源として自家消費している。残る商用電力の供給電源を再エネ化することで、全使用電力をカーボンフリー化する。

 

 本社ビルでは、商用電力の年間消費量・約3.9GWhの全量を同プランからの供給電力に切り替える。CO2の排出削減効果は、本社ビルの年間CO2排出量の約60%、同社全常設事業所の年間総排出量の約10%に相当する約1,900tを見込んでいる。

 

03

建設現場での年間CO2排出量を1,500トン削減

 

 清水建設は、建設事業におけるCO2排出削減を目的に、現在、全国の14工事現場でグリーン電力を導入しており、昨年度1年間のグリーン電力使用量は3.1GWhに達した。このCO2削減効果は約1,500tとなり、スギ林の年間CO2吸収量に換算すると約170ha分、一般家庭の年間CO2排出量に換算すると約550世帯分に相当する。

 

 清水建設にグリーン電力を供給している電力会社は、再生可能エネルギー発電所で発電された電力を使用している。それらの二酸化炭素を発生させずに発電した電気は、「環境価値(CO2フリー)」があると考えられ、環境認証を取得している。購入者は証書に記された電力量を使用電力に充当することで、再生可能エネルギーを使用したと見なされる仕組みになっている。

 

 また、清水建設は、環境省が認定するエコ・ファースト企業として、新たな構工法の開発やグリーン調達を推進すると共に、建設作業所で使用する重機・車両・機器の低燃費化を促進し、施工時の発生CO2を1990年度比で、2030年度に60%、2050年度に80%削減することを目指している。

 

 清水建設は引き続き、工事現場へのグリーン電力の導入を推進し、当社事業にかかわるCO2排出量を着実に削減することで、長期ビジョンに掲げたサステナブルな社会の実現に寄与していく。

 

04

地域農業と一緒に営農型太陽光発電事業を展開

 

 営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)とは、農地に支柱を立てて、上空部に太陽光パネルを設置する形で農業と発電を両立させる太陽光発電事業システムのことである。農地を計画的かつ効率的に利用することで農業の振興に貢献するとともに、再生可能エネルギーの普及にも貢献し、地域の経済活動を促進するモデル事業として注目されている。

 

 清水建設は以前から日本の地域農業と連携しており、2019年には千葉エコ・エネルギー株式会社、株式会社つなぐファーム、清水建設株式会社の三社が、共同で事業開発を進めてきた営農型太陽光発電所「千葉大木戸営農型太陽光発電所」が、同年9月より商業運転を開始した。

 

 このプロジェクトでは、清水建設が発電事業を行い、つなぐファーム(千葉エコが設立した農業法人)が農業を担い、千葉エコが発電設備の管理運営を行うことで「アグリマネジメント」サービスを提供する。発電した電気は、清水建設グループによる小売電気事業を通じて需要家に供給を行いながら、地域密着型のビジネスモデルを模索していく。

 

 また、営農型太陽光発電事業を通して、再生可能エネルギーや地域農業と身近に触れ合うきっかけを作ることを目指している。発電事業者や需要家を招待する農作業体験ツアーの実現や、作った作物をオフィス街でマルシェを開催して販売するなど、都心部と地方をつなぐ新たな関係性を創出し、現代社会における都市部と地方の循環型共生を目指した持続可能な地域づくりの実現を目指している。

 

 設備の所在地である千葉市では「千葉市再生可能エネルギー等導入計画 改定版」において2030年度における農地利用の太陽光発電の導入目標を4,643kWと定めている。

 

 千葉エコとつなぐファームは、今後も千葉市の掲げるエネルギー政策へ貢献する再生可能エネルギーの導入や、地域の農業振興の担い手となるべく事業を展開していくという。

 

 清水建設は、電力小売事業を通じて地域の皆様への再生可能エネルギー由来の電力供給を行いながら、今後発生頻度が増す天災に備え、地域産業のBCP機能を有する防災拠点の整備も含め、地域貢献に資するビジネスモデルを各地域のステークホルダーとともに築いていくとしている。

Related Articles

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

Stay Connected

0ファンいいね
0フォロワーフォロー
0購読者購読
- Advertisement -spot_img

Latest Articles