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金曜日, 4月 17, 2026
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『原神』の開発会社MiHoYoが投資した核融合発電会社 世界初の高温超伝導「洪荒70」トカマク型装置の製造に成功

 10月8日、MiHoYoが投資した核融合技術研究開発会社のEnergy Singularity(エネルギー・シンギュラリティ)は、同社の「洪荒(ホンファン)70」トカマク型装置のメインフレームシステムが正式に完成し、10月7日にラインオフしたと発表した。

 

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 8月15日、Energy Singularityは、「これは世界初となる運転に成功した全高温超伝導トカマク型装置で、高温超伝導トカマク技術ルートの工学的実現可能性を完全な装置レベルで検証する最初のプロジェクトでもある」と述べた。このことは、Energy Singularityが核融合の技術的掌握に一歩近づいたことを示している。

 

 

核融合発電が注目の投資先に

 

 実際のところ、核融合発電は投資界の新たな看板になりつつある。核融合産業協会(FAI)の調査によると、2021年、制御核融合の分野では、約19億ドルの民間資金、8500万ドルの政府資金やその他のチャンネルから資金が集まり、いままで合計23の民間企業が設立された。

 

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過去30年間に設立された核融合会社 写真出典:FIA

 

 制御可能な核融合は、従来のエネルギー源の何百万倍ものエネルギー効率を持ち、無限の原材料とゼロ汚染などのメリットから、「エネルギー供給の最終解決策」と称され、理想的なエネルギー源とされている。しかし、制御可能な核融合発電の実現には技術的困難が伴い、巨額の投資が必要など、依然としてさまざまな課題が残っている。

 

 現在、いくつもの国が核融合技術の研究開発を行い、共同プロジェクト(ITERなど)を開始している。何十億ドル、あるいは何百億ドルが投資されたとはいえ、真の成功までにはまだ長い道のりがある。

 

 MiHoYoが投資するEnergy Singularityは、世界初の全高温超伝導トカマク型装置の完成という大きな突破口を開き、核融合技術の掌握における新たな段階を示す画期的な出来事となった。

 

 

MiHoYoとEnergy Singularity

 

 2021年に設立されたEnergy Singularityは、全人類がエネルギーを自由に使えることを最終目標に、核融合発電技術の開発とその商用化に注力している。MiHoYoとEnergy Singularityとのつながりは、2022年2月25日にまでにさかのぼることができる。

 

 その際、Energy Singularityは、総額4億人民元の第1回資金調達が成功裏に完了したことを発表した。その資金調達を主導したのはMiHoYoとNIO Capitalだった。Energy Singularityは、このエンジェル・ラウンドからの資金は、核融合技術に必要な小型トカマク実験装置の開発に使用されると説明していた。

 

 2023年4月28日、Energy Singularityは第2回のPre-Aラウンドの資金調達を完了、その総額は4億元近くに達し、MiHoYoが再び投資に参加した。Pre-A ラウンドの資金調達が完了した後、Energy Singularityが約8億人民元の資金調達に成功したことは注目に値する。

 

 この画期的な核融合技術について、MiHoYoの代表取締役である劉偉氏は「制御可能な核融合技術の実現を非常に楽しみにしています。過去半世紀にわたり、科学技術大国らは継続的にその研究に投資し、科学研究と工学の経験を蓄積してきました。過去10年間にいくつかの重要な技術的進歩があったため、米国の企業やベンチャー投資家をはじめ、この分野に注目が集まり始めています。Energy Singularityは、核融合の分野を探求する中国初のスタートアップ企業で、高度専門人材からなるチームを持っています。核融合発電の商用化が実現されれば、未曽有のエネルギー革命は引き起こされるでしょう。私たちは、将来的に、完全にクリーンで、安全で、そして既存のエネルギー供給源の数十倍、あるいは数百倍ものエネルギーが供給される豊かな世界を思い描いています。核融合発電にはそれを実現させる大きな可能性を秘めています。未来はどうなるのか楽しみです。」 と語った。

 

 

「テクノオタクが世界を救う」MiHoYoの投資マップ

 

 『原神』や『崩壊3rd』など、超人気ゲームタイトルで知られるMiHoYoは、2011年の設立以来、事業を拡大し続けている。Sensor Towerのデータによると、2021年、『原神』の売り上げはスマホ版だけでも18億ドルに上っている。

 

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 しかし、MiHoYoはゲーム分野での成功だけでは不十分だと考えている。その投資マップは徐々に拡大し、多角的な戦略的レイアウトを示している。データによると、MiHoYoは20社以上の企業に投資しており、主に「川上・川下ゲーム、汎二次元(アニメ、ゲームなど、二次文化に関わる周辺文化を指す)、革新ビジネス」の三重戦略に従って動いている。MiHoYoはエンターテインメント産業を主な投資対象としており、ゲーム開発会社、キャラクターグッズの製造・販売会社、アニメ制作チーム、ゲームメディアなど、ACG産業全体をカバーしている。

 

 さらに、MiHoYoは研究開発にも積極的に投資している。2018年、彼らは「逆熵工作室(アンチエントロピー・スタジオ)」を設立し、バーチャル・キャラクター「鹿鳴」とブレイン・コンピューター・インターフェイスの開発に専念している。2021年3月、MiHoYoは上海交通大学付属瑞金病院の脳疾患センターへの出資を発表した。双方はブレイン・コンピューター・インターフェイス技術の開発と臨床応用を中心に協力し、MiHoYoは特別資金を提供する。この投資の動きは、MiHoYoが期待する「世界中の10億人が住みたいと思う仮想世界」の構築に関連するものだと推測する人もいるが、研究室は、この提携の目的は主にうつ病治療のためのブレイン・コンピューター・インターフェイス技術の探求にあることを強調している。

 

 そして最も注目すべきなのは、核融合技術に対するMiHoYoの大型投資である。その研究成果は、MiHoYoが「テクノオタクは世界を救う」というスローガンを真剣に追い求めていることを十分に示している。

 

(文・編集 河井 遥)

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