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金曜日, 4月 17, 2026
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EUと太陽光発電企業に食い違いが生じ、EUの太陽光発電政策の行き先は?

 

 欧州太陽光発電製造評議会(European Solar Manufacturing Council:ESMC)は、欧州の太陽電池メーカー約80社を代表する団体である。 ESMCが欧州委員会に送った意見書の中では、「残念ながら、超低価格を特徴とする現在の市況により、企業の在庫は売れ残ったままであり、この状況は少なくとも2024年中までは続くと予想される」と述べ、、EUに措置を講じるように要請した。 そして、EUにおける太陽光パネルの深刻な過剰在庫を指摘した。一部のアナリストは、売れ残り在庫は70GWから85GWに上ると推定している。

 

 ウルズラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員会委員長は、太陽光発電の輸入に対するさらなる貿易措置は避けたいとしながらも、実施する可能性がゼロではないと述べた。

 

 欧州太陽光発電産業協会(SolarPower Europe, EPIA)はこういう貿易措置に反対しているが、EU加盟国による太陽光発電産業へのさらなる支援を後押ししている。 同協会のCEOは、「我々は、太陽光発電産業に対する保護貿易を実施する可能性があるという噂に憂慮している。欧州の太陽光発電メーカーが直面している危機に対して、より良く、より早く、より効果的な解決策を持っている。 我々は気候変動とエネルギー安全保障の目標を忘れてはいけない」と主張した。

 

 低価格の太陽光発電製品の輸入を抑制するために貿易制限措置を実施すべきかどうかをめぐる議論がEUで続いており、メーカーと政策立案者の間に食い違いが生じている。

 

 欧州は、新たな再生可能エネルギー発電資産の導入という成長姿勢を維持するには輸入の必要性をを認めると同時に、域内バリューチェーンの発展と産業チェーンの強靭性を優先に取り組むべきだ。 困難な市場環境と不安定な地政学的状況の中で、ネットゼロエミシュンの目標を達成する必要に迫られている。

 

プラクティカルな態度

 

 より高いローカル化のサプライチェーンを開発することは極めて重要で、欧州はこの目標について現実的に考えなければならない。

 

 国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、レアアースやポリシリコンの生産など、太陽光発電のサプライチェーンの川上産業において、中国からの輸入が80%以上超えている。

 

 EUは、2030年までにクリーンエネルギー技術の少なくとも40%を自国生産で賄うことを目指すとしている。 しかし、EPIAによると、現在欧州で生産されている太陽エネルギー製品は全体の2%にも満たない。

 

 EUは、輸入依存度の低下による影響に対して、実行可能な短期計画を策定すると同時に、長期的な市場ビジョンも必要という、現実的なアプローチをとらなければならない。

 

価格変動

 

 昨今の戦争とエネルギー危機により、欧州の太陽光発電産業が混乱し、クリーンエネルギーのインフラと発電能力に深刻な不足をもたらした。また市場の不安定によりパネル、インバーター、バッテリー価格が劇的な高騰し、今までの収支状況が急速に逆転した。

 

 今こそ、原材料、精製、製造を含む現地のバリューチェーンを強化するため、インセンティブを強化する重要な時期である。欧州の目標は、独自のノウハウを維持し、供給網を短縮し、一部のサプライヤーへの依存を減らすことである。

 

(文・編集 佐々木)

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