8月14日、インドネシアのルフット・パンジャイタン海洋・投資担当調整大臣は、アメリカの電気自動車大手企業テスラがインドネシアでリチウム電池材料生産への投資を計画しており、第3四半期に正式に発表するとインスタに投稿した。そして、テスラのイーロン・マスクCEOが9月末か10月末にインドネシアの首都ジャカルタを訪問することも明らかにした。
リチウムイオン電池の重要原材料であるニッケルの豊富な埋蔵量を誇るインドネシアは、以前からテスラに同国での自動車製造と電池製造への投資を呼びかけている。
アメリカ地質調査所によると、2020年の世界総ニッケル埋蔵量は9400万トンで、インドネシアのニッケル埋蔵量はその22%を占め、2100トンに達しており、世界1位だ。
しかし、世界最多のニッケル埋蔵量に恵まれているにもかかわらず、そのニッケルのサプライチェーンが完備されていないため、インドネシア政府は、前々から世界各国の投資者に同国の国内産業への投資を呼びかけている。目指す目標は、原料調達、製造などを含む電気自動車用蓄電池サプライチェーンの構築・拠点化だ。このため、2020年から、インドネシアはニッケル鉱石の輸出を全面的に禁止している。
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Luhut Pandjaitan氏とイーロン・マスク氏(画像@Luhut Pandjaitanのインスタ投稿)
2019年7月には、テスラがインドネシア・中スラウェシ州のモロワリ工業団地(CMIP)に電池工場の建設を検討しているという噂が流れていた。
2020年10月、海外メディアによると、テスラとインドネシア政府はインドネシアへの投資の可能性について予備協議を行ったと報じた。
2020年10月下旬、インドネシアのアグス・グミワン産業大臣は、バタン工業団地での電池工場建設をめぐり、テスラと交渉していると発表した。
2022年4月、テスラはインドネシア高官と会談し、ニッケル取引の可能性について話し合った。インドネシアのバヒル・ラハダリア投資大臣は、2022年5月にテスラがインドネシアに電池工場と電気自動車工場を建設することに同意したと話した。しかし当時、テスラはまだ契約書に署名していなかったため、このニュースは正式に発表されていなかった。
インドネシアのルフット・パンジャイタン大臣は今年1月、インドネシアはBYD、テスラ、ヒュンダイなどの自動車メーカーとインドネシア国内での電気自動車生産工場への投資に関する合意を最終調整していると述べた。
パンジャイタン氏はインスタグラムへの投稿で、先ごろサンフランシスコを訪問した際、マスク氏と会談し、インドネシアへの投資計画を実行する上で障害になっているところについて意見交換をしたという。ルフット・パンジャイタン氏によると、マスク氏はインドネシアで電池用材料へ大規模に投資したいが、電気自動車への投資や工場建設は考えていないという。
(文・編集 佐々木 爻)



