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金曜日, 4月 17, 2026
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2030年に20GW!欧州PV製造能力は新たな高みへ

 欧州の大手PV開発企業は、2030年までに欧州のPV製造能力を20GWにすることを目標とし、欧州連合(EU)に対し、コスト上昇やプロジェクトの中断を回避するための新しいPVサプライチェーン政策と、「欧州グリーン・ディール」の目標を達成するために不可欠である、「欧州太陽光発電バリューチェーン戦略」の展開を求めている。

 

 現在、欧州では主に民間企業が提供する2GWのセル容量が既に再開発されており、2030年までに20GWの容量が達成可能であると見込まれることから、適切な施策が行われるならば、産業界に多大な利益がもたらされることになるだろう。

 

 一方、欧州委員会は今年中に発表する太陽光戦略の準備のために、欧州大陸の太陽電池戦略に関するパブリックコンサルテーションを実施している。

 

 コンサルテーションの中で、ベイワ・アール・イー(BayWa r.e.)、EDFリニューアブルズ(EDF Renewables)、エネル・グリーン・パワー(Enel Green Power)、エンジー(ENGIE)、イベルドローラ・リニューアブルズ(Iberdrola Renewables)、アマレンコ(Amarenco)、アクオ・エナジー(Akuo Energy)、ヴァッテンフォール・ソーラー(Vattenfall Solar)などの多くの企業が、「欧州太陽光発電バリューチェーン戦略」からの欧州投資の撤退を遺憾に思うと表明している。

 

 現在、EUのプロジェクト開発の多くは、欧州以外の数カ国に集中する限られた数のサプライヤーに依存しており、EUのモジュールメーカーの多くは、主にアジアからセルを輸入しており、自社生産はしていない状況にある。そのため、将来起こり得る混乱から産業を守り、脱炭素化目標を達成するためには、欧州大陸にPV製造拠点を建設することが不可欠となるであろう。

 

 現在、協力関係は安定しているものの、最近の市場の混乱の原因である、ポリシリコン・コストの400%増、隆基(ロンギ)・ウェハーがさらに3.7〜4%増、通威(トンウェイ)から初の182バッテリー提供などがEUの脱炭素化政策に深刻なダメージを与えることになるであろう。このような価格上昇と供給のボトルネックにより、欧州の太陽光発電所開発企業は欧州での生産の推進を再び考えるようになった。

 

 インドと米国が「太陽光発電産業を戦略的産業と位置づけ、国内製造に再投資している」ことから、欧州は米国とインドを手本とし、太陽光発電産業の現地化を推進することになる。2021年、欧州委員会は、制度整備などにより支援したい14の産業分野の1つとして、太陽光発電の製造を挙げている。

 

 温室効果ガス=ゼロの目標を達成するため、EUはさらに高い目標を設定し、2030年には約479GWのPV設置容量達成を目指している。現在の市場動向は、欧州が2030年までにこの容量を上回る可能性があることを示唆している。

 

 そして、カーボンニュートラルを達成するためには、2030年までに欧州で870GWのプロジェクトを導入する必要があることから、欧州の大手太陽光・再生可能エネルギー開発企業が参入し、太陽光発電の開発をさらに加速させるための準備を既に整えている。

(記者 阿部 武彦 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香)

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