米国太陽光発電モジュール会社オーキシンソーラー(AuxinSolar)は、2月に米国政府に対し、中国太陽光発電会社が関税を回避するためにマレーシア、タイ、ベトナム、カンボジアなどに生産をシフトしていることについての調査を要請した。また、この4カ国が米国に販売した太陽光発電製品に相殺関税とアンチダンピング関税を課すことも求めた。 米国政府は最近、調査開始を発表したが、調査により関税回避であるとされた場合、これらのPVモジュールはアンチダンピング関税および相殺関税の対象となる可能性がある。そして、これらの川下製品だけでなく、PVシステム全体のコストも上昇する。この点で、米国太陽光発電業界の業界団体や支持者は猛反発している。米国商務省は、関税回避疑いを調査することで、太陽光発電料金引き上げをもたらすのであれば、米国太陽光発電の開発に対し、非常に有害となると考えている。
太陽光発電産業協会(SEIA)のプレジデント兼C E Oであるアビゲイル・ロス・ホッパー氏は、「この決定は、PVモジュール価格上昇により、プロジェクト遅延やキャンセルが発生し、米国PV市場に壊滅的な影響を与える」と述べた。さらに、「国内製造業を発展させる最良の方法は、民間投資を奨励する政策環境を作り出すことであり、より多くの関税を課すことではない。」と付け加えた。米国大統領が声明を出したように、あまりに厳しい規制は、間違いなく大統領の政策に反するものとなるだろう。アメリカクリーンパワー協会(ACP)のCEOは、米国商務省が計画中の太陽光発電プロジェクトを中心に調査し、米国太陽光発電モジュール供給の最大80%を遮断したと述べた。この調査が大規模なものとなれば、米国太陽光発電業界では多くの失業者を生み、太陽光発電プロジェクトの設置を遅らせることになること、 さらには、米国政府がクリーンエネルギー計画の開発を促進するという公約の実現を妨げることになるとだろうと述べた。
この事件の核心は、オーキシンソーラーや、米国内のPVメーカーが中国のPVモジュールメーカーに対抗することはできないことにある。中米国間の貿易赤字がますます拡大する中で、米国政府にとって、再生可能エネルギー市場の発展よりも中国企業の発展を抑制することが重要であるようだ。
(記者 山本 圭輔 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香)



