最近、上海海運取引所は最新の1週間の輸出コンテナ決済運賃指数を発表した。ヨーロッパ路線とアメリカ西海岸路線の指数は2021年と比べ、それぞれ9,672.06と5,580.29に倍増した。太陽光発電産業輸出はその70%を占めており、中国太陽光発電企業は国際輸送コストの上昇という課題に直面している。
中国の太陽光発電企業は、高い国際海運輸送費と輸送能力不足の問題に直面しているが、ロジスティクスリソースの調達を革新し、複合一貫輸送を採用することによって、供給問題を解決し、輸送コストの削減を図ろうとした。
海運費高騰,ロジスティクス負担が2倍に
2021年1月から9月までのロンジ株式会社の総営業費用は479.31億元となり、2020年の同時期の256.02億元と比べて87.22%増加した。営業費用が大幅に急増した主な理由はモジュールの販売だけでなく、運賃の増加もある。
ヨーロッパ主な港では、高さ40フィートのコンテナ価格は、1箱あたり1,200〜2,000ドルから12,000〜14,000ドルに上昇している。また、米国西海岸の主な港の高さ40フィートのコンテナ価格は、 1箱あたり1,200-2,000ドルから1箱あたり11,500- 13,500 ドルに上昇している。
上記のデータに基づくと、高さ40フィートのコンテナ約330キロワットの輸送量ならば、各ワットモジュールに割り当てられたヨーロッパの港の平均海運費は1ワット約0.28元であり、米国西海岸の港は約1ワット0.27元である。海運費が商品の総価値に占める割合は15%〜18%に上昇しており、多くの補助資材の費用の比率よりも高い。
コンテナ海運費用に加えて、他のロジスティクス費用も上昇している。 現在、上海港を出港する船に3〜5週間前に港に到着したコンテナが積み込まれているが、 空のコンテナを港で積み込んでも、発送できるまで、港で数週間も保管しなければならない。
さらに、外国の港の閉鎖や港の船不足、顧客の配達頻度の減少など事態が悪化している。
物流の確保のために、2022年のロンギ株式会社のコンテナの輸送予算は40〜50億元に達し、太陽光発電インバーターを中心とした太陽光電力の予算も5億元に上った。
革新的なロジスティクス案で輸送コスト削減
中国の太陽光発電会社は、それぞれの主な製品の市場シェアの60%以上を占めており、世界の太陽光発電市場への重要なサプライヤーとなっている。 現在、中国の太陽光発電企業は、ロジスティクス調達などを革新することによって、海運費用や国際輸送の負担を減らし、サプライチェーンの安定性を確保しようとしている。
2021年以降、多くの太陽光発電会社が海運会社と直接にパートナーシップを築き、従来のフォワーダーを介する輸送から置き換えることによって、安定的な優遇運賃を獲得した。 これに加えて、海運会社は長期輸送をする顧客に最低限の貨物量を保証し、顧客にスペースと空のコンテナの安定した供給を保証する。
現在、トリナソーラーとジンコソーラーはマースクグループとの提携を結び、ロンジ株式会社は中国遠洋海運グループと提携を結んでいる。
また、鉄道・海上複合一貫輸送や河川海複合輸送などの複合輸送方法も、太陽光発電会社が国内輸送費を削減するのに役立っている。 宿遷を例にすると、洋山港まで道路で製品を輸送するのは費用が高価だが、河川と海を合わせた複合輸送の費用は道路輸送の20%に過ぎない。
また、多目的船もコンテナ船として使われている。 2021年に、 シノマッチがアラブ首長国連邦の地上発電所を建設した際、輸送に多目的船を使用した。 会社は、キャビン内のブラケットを独自に設計することやキャビン容量を最大限に活用して、ユニットの貨物を最大限に削減した。
短距離・地域化が新しいトレンドに
2021年、国内のある太陽光発電会社が海運グループと長期輸送契約を締結した後、ヨーロッパ路線で高さ40フィートのコンテナの価格は1箱あたり2,600ドルに下がり、同時期に市場のスポット価格は1箱あたり 13,000ドルで、会社のモジュール平均見積価格は1ワット0.033ドルに減った。 長期的な提携などにより、国際海運価格の負担が効果的に軽減され、中国の太陽光発電企業の競争力が向上した。
2021年には、中国の太陽光発電産業は歴代最高の輸出額を達成した。 1月から10月にかけて、中国の製造業で最終製品の輸出規模が急速に拡大したことから、太陽光発電製品の総輸出額は、前年比44.6%増の231億ドルだった。毎月の輸出平均額は昨年の同時期を上回り、2011年の225億ドルというそれまでの最高記録を破った。
2022年にはコロナによる悪影響は軽減されたが、世界の海運市場におけるサプライチェーン不足問題は大幅に改善されたとは言えない。 海外での港湾渋滞の理由は、コロナによる労働力不足だけではなく、港の施設の老朽化、鉄道や高速道路の容量不足など複雑な原因がある。2021年の高額な輸送費と容量不足という状況は、今年の上半期も続くと予想されるが、下半期の新たなロジスティクス投資は、容量不足の状況を若干緩和する可能性があるだろう。
グローバル化の加速に伴い、海運市場は新しいトレンドである短距離で地域化されたサプライチェーンへとシフトするようになってきた。 現在、中国太陽光発電産業協会は、短距離サプライチェーンに注目し、販売地に最も近い生産拠点など、太陽光発電産業チェーンの合理的な戦略について議論し始めている。
(記者 山本 圭輔 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香)



