ハンブルクに本社を置くアピノマーケットリサーチ社(Appino)の調査によると、ドイツでは住宅用太陽光発電の需要が大幅に増加しており、ドイツの住宅所有者の25%が今年中に太陽光発電の設置を希望している。原因としては、2021年第4四半期以降、エネルギー価格が上昇し続け、昨今のロシア・ウクライナ紛争もあり、ドイツの家庭用電気料金は多くの人にとって許容範囲を超えた価格になっていることである。ロシア・ウクライナ紛争の影響で、ドイツ政府もエネルギー自給の重要性を痛感しており、エネルギー自給のために太陽光発電市場の発展を促進するさまざまな政策に積極的に取り組んでいる。
ドイツは2004年に早くも国内の太陽光発電産業に補助金を出し、太陽光発電産業の発展を大いに促進し、当時は世界最大の太陽光発電市場となり、それを長年維持してきた。ドイツのQセルズも、この間に世界最大級の太陽電池メーカーとなった。しかし、2013年にドイツ政府はPV開発を支援することはドイツの再生可能エネルギー開発にとって最良の選択ではないと判断し、ドイツのPV産業はしばらく苦境に立たされることになった。Qセルズは破産を余儀なくされ、最終的には韓国の化学大手Hanwha(ハンファ)ハンファグループに買収された。
このような歴史的背景もあり、ドイツの太陽光発電産業は大きな市場と高い社会的受容性を持っているにもかかわらず、ドイツ国内の太陽光発電産業が10年近く低迷していたこともあり、世界各地のサプライヤーに大きなビジネスチャンスが広がっていることも事実である。例えば、中国企業は高品質の太陽光発電システムを製造しており、多くのドイツ国民から注目されている。
データによると、2010年から2012年にかけて、ドイツのPVの新規導入量は3年連続で7GWを超えたが、7年連続で前年比を上回った2021年には、5.26GWの新規導入量にとどまったという。これは、ドイツ国内市場の需要とはかけ離れている。ドイツは天然資源に乏しく、エネルギーの輸入に大きく依存しているため、ドイツが太陽光発電産業の発展に新たに取り組むであろうことは、すでに予見されていたことである。グローバルなPVメーカーにとっては、巨大なドイツ市場でチャンスをつかむために、積極的な事業戦略を展開することが重要である。
(記者 山本 圭輔 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香)



