国際エネルギー機関の最新予測によると、今後3年間で中国の追加電力需要―現在の電力需要よりも大きい電力需要を追加需要とする―の70%以上が再生可能エネルギーにより賄われるようになるとのことだ。
国際エネルギー機関によれば、政府は補助金を段階的に廃止しているが、それは中国の陸上風力および太陽光発電施設の急速な発展に影響を与えることはないとされている。 2024年には、再生可能エネルギーによる総発電量は930GWに達すると予想され、2020年の530GWと比較して最大75%増加する見通しだ。
国際エネルギー機関によれば、中国では2025年に石炭消費のピークを迎え、2030年までに二酸化炭素排出量も最高値に達すると予想され、その時にまた地球温暖化と気候問題に直面するとされている。再生可能エネルギーの開発は、中国が石炭ベースの電力供給を徐々に脱炭素化政策を実行するための最も有効な手段であると考えられる。
国際エネルギー機関は、2021年は中国の総発電に使用される資源の64%を石炭が占め、水力が16%、風力エネルギーが7%、原子力が5%を占めているが、「2024年までに、中国の総電力供給に占める石炭火力の割合は59%に低下する」こと、更には「2022年から2024年までの2年間で、追加需要の70%以上が再生可能エネルギーによって賄われ、追加需要の25%が石炭によって賄われることになる」ということを予測している。
発電の移行を成功させる秘訣は、まずクリーンな電力を使用しながら、新たな電力需要に対応し、その上で、石炭や他の化石燃料を置き換えていくことであるため、エネルギー転換の速度と、エネルギー供給の成長と信頼性のバランスを維持する必要があることにも注目すべきである。
電力転換の過程で、中国は電力を脱炭素化するための抜本的な行動をとるだけではなく、脱炭素化プロセスが必ず段階的、科学的、秩序あるものであることを保証するために「安定」と「変化」のバランスを見つけることに注意を払うべきである。
中国では電力需要の増加に対応するための石炭や他の化石燃料の割合は、年々減少している。 具体的には、2000年から2010年の約80%に対し、2010年から2015年には52%に減少し、更に2015年から2020年には46%に減少している。
国際エネルギー機関の予測によると、今後4年間(2021〜 2024年)には、中国の新規電力需要の30%が化石燃料で賄われることになり、上記通りの減少傾向が見られるが、この減少傾向は、今後3〜8年間(2026〜2030年)に渡り維持され、または加速する可能性がある。
中国は昨年7月に、2021年から2025年の間に30GWを超える非水力発電容量を追加するという非常に高い目標を設定した。安定性を確保しながら、継続的に再生可能エネルギーグリッド吸収の改善をすることで、揚水発電容量を2020年末の31.5GWから2025年には62GW以上、2030年には120GW以上に増加させる。
さらに、国際エネルギー機関は、中国の新しい電力需要は、経済成長の鈍化とエネルギー効率の改善により、2022年から2024年の間に平均4.5%減少するだろうと予測する一方、世界的電力需要に関しては、今後3年間で平均2.7%の割合で成長し、再生可能エネルギーが需要成長の90%を賄うだろうと予測している。
(記者 阿部 武彦 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香)



