ドイツのケムニッツ工科大学と中国の長春応用化学研究所によって、世界最小となるバッテリーが共同開発されたことが、「先端エネルギー材料」によって発表された。直径1平方ミリメートル未満の世界最小のコンピュータチップで約10時間電力の供給が可能となる。チームは「スイスロール」と呼ばれるプロセスを使用して、その製造技術を既存のチップ製造技術と互換性のあるものにし、ウェーハの表面にハイスループットの小さなセルを製造できるようにした。電子製品の小型化の過程における2つの大きな障害である、場所を選ばずいつでも使用可能な電源と統合可能なマイクロバッテリーの製造という難しさを解決した。
それ以前にも、湿式化学など小型バッテリーの製造方法は存在した。しかし、この技術を使用して製造したマイクロバッテリーは、優れたエネルギーと電力密度を提供できるものの、その直径は1平方ミリメートルを大幅に超えていた。研究チームの目標は、1平方センチメートルあたり100マイクロワット時の最小エネルギー密度でチップに統合できる直径1平方ミリメートル未満のバッテリーを設計することである。これを達成するために、研究者はマイクロスケールで集電体と電極ストリップを統合し、ポリマー、金属、誘電体材料の薄層をウェーハ表面に連続的に塗布し、「スイスロール」という固有の層を形成するプロセスを使用し、内側に張力のある層状システムを形成した。薄層が剥がれると、機械的な張力が解放され、自動的に跳ね返って、円筒形のマイクロバッテリーになる。
研究者は、この新タイプのマイクロバッテリーは、モノのインターネット、マイクロ医療用インプラント、およびその他の分野で使用され、将来のナノ電子センサーとアクチュエーターに電力を供給することになるだろうということ、また同時に、今後もこの技術を改良し続け、将来的により強力なマイクロバッテリーを開発することを目指していると述べた。
(記者 鈴木 卓哉 編集 尾崎 和明 校閲 石井 美香)



