ある研究機関が以前発表した調査によると、2021年に米国で設置された屋上太陽光発電の設備容量は急増し、2021年末には前年比約30%増となる過去最高の4.2GWに達した。しかし、不安定なサプライチェーン、モジュール価格の上昇、労働力不足が米国でのPV開発を妨げる要因になっている。
米国の住宅用設置業者の上位を独占するサンラン(Sun run)は、2021年末の売上高で、同社の設置台数が伸びているにもかかわらず、労働力不足でシェアを落としている。 また、タイタンソーラーパワー(Titan Solar Power)は、この1年で設置台数とシェアを伸ばしたが、その増加幅は以前と比べるとかなり小さくなっている。そして、初めてテスラが市場のトップ3から外れたのである。同時に、テスラのビジネスモデルが完全なテクノロジープロバイダーへとシフトすることにより、同社はビジネスを成長させるために、PVシステムの下請け業者への依存度を高めることになった。これら2つの要因を考慮すると、テスラは今後しばらくは、屋上設置型太陽光発電の市場での順位を下げ続けることになるだろう。
このような不安定な開発環境の中で、米国では企業間の競争が激化している。様々な顧客をより早く獲得するために、第三者企業への販売委託は、今や最も一般的なビジネスモデルの一つとなっている。また、トップ企業は合併や買収を通じて、市場シェアを固めている。例えば、サンパワー社は2021年10月にブルーレイヴン(Blue Raven)の買収を発表した。そして、2020年には、サンパワー社が市場全体の1.4%、ブルーレイヴン社が1.0%を占めていたが、2022年に入ると、統合したサンパワー社が市場全体の2.7%を占めるようになった。結局のところ、現在の米国の太陽光発電市場のシェアは変わることはなく、この根本的な要因は、米国政府の厳しい審査と監査にあると言えるだろう。
記者 阿部 武彦 編集 高橋 淳 校閲 石井 美香



